外壁張替えVS外壁カバー工法｜違いと選び方ガイド（福島市）

住宅の外壁は、紫外線や風雨にさらされ、年数が経つと劣化していきます。そのため、定期的なリフォームが必要です。外壁リフォームには主に「張替え」と「カバー工法（重ね張り）」の2つの工法があります。

張替え工法とは、既存の外壁材をすべて撤去し、新しい外壁材に取り替える方法。一方、カバー工法は既存の外壁の上に新しい外壁材を重ねて施工する方法です。

それぞれに特徴があり、住まいの状態や予算、求める性能によって最適な工法は異なります。次章ではまず、張替えの特徴を詳しく見ていきましょう。

【メリット】
1. 劣化部分をしっかりチェック・補修できる
張替えでは、外壁材を完全に撤去するため、下地や断熱材の劣化・腐食を目視で確認し、必要に応じて修繕できます。構造的な問題がある場合には、この工法が適しています。

2. カバー工法よりも軽量にできる
既存の外壁を撤去し、新しく施工することで外壁による重さを軽くすることができます。
カバー工法では重量の問題もあり、金属サイディングを使用することがほとんどですが、窯業系サイディングも使いやすくなるためより多くのデザインから選びやすくなります。

3. 同時に断熱工事も行いやすい
既存の外壁を一度全て撤去することで、併せて壁の断熱工事も行いやすくなります。

【デメリット】
1. 費用が高め
解体・廃材処分の費用がかかるため、カバー工法と比較してコストが高くなりがちです。特に二階建て以上の住宅では足場代も高額になります。

2. 工期が長くなる
作業工程が多く、施工期間が1〜2週間長くなる傾向があります。

3. 生活への影響が大きい
工事音やホコリなどが発生しやすく、住みながらの施工にはやや不便が生じることもあります。

【メリット】
1. 費用が張替えに比べて安価にできる
既存の外壁を撤去しないため、廃材処理費や解体費が不要。コストを抑えたい方には魅力的です。

2. 工期が短い
張替えに比べて工程が少ないため、工事期間が短縮されます。生活への影響も少なく済みます。

3. 断熱・遮音性の向上
二重構造になるため、外気の影響を受けにくくなり、断熱効果・遮音効果の向上も期待できます。

【デメリット】
1. 住宅の構造に制限あり
既存の外壁材の状態によっては施工できない場合があります。例えば、雨漏りや腐食が進行していると、カバー工法は適していません。
しかし雨漏り等が既存の外壁の劣化状況による場合は雨漏り防止が期待できる場合もあります。

2. 建物に負担がかかる
外壁が二重になるため、その分重量が増し、耐震性や建物の構造に悪影響を与える可能性があります。

3. 劣化の確認が難しい
既存の外壁を覆ってしまうため、内部の劣化や損傷に気づきにくくなる場合があります。

どちらの工法を選ぶかは、以下の点を総合的に判断する必要があります。

・築年数・劣化の程度
築20年以上で雨漏りや下地の傷みが見られる場合は、張替えが安心です。
・より多くのサイディング、デザインから選びたい
金属サイディングの種類には限りがあるため、窯業系サイディングなどに好みのデザインがある場合は張替えが適しています。

・予算に限りがある
張替えは予算がオーバーしてしまう場合はコストパフォーマンスに優れたカバー工法をおすすめします。
・断熱性・遮音性を重視する
外壁工事とは別に断熱工事をしないで、遮音性や断熱性を高めたい方は、カバー工法がおすすめです。

・現地調査を丁寧に行うか
下地の状況をしっかり確認しないまま提案する業者は要注意です。

・複数の工法を比較提案してくれるか
一方の工法だけをすすめる業者よりも、中立的な立場でいくつかの工法をメリット・デメリットを説明してくれる業者が理想です。

・専門業者であるか
リフォーム会社は数多くありますが、多くはマージンを取り外壁業者に下請けで丸投げする会社がほとんどです。
専門的に工事を行い、しっかりと外壁の知識を持つ業者を選びましょう。

施工実績と口コミ
実際に施工した例を見せてもらったり、口コミや評判を確認しましょう。